密かに推しているアイドル氏がいる。沼落ちしてから、こっそりひっそりと応援するようになって一年弱、彼の存在は今の私の精神に多大なる影響を与えている。
そんなアイドル氏が表紙を飾ったファッション誌を手元に迎えた。うん、やっぱり表紙から素敵だ。うきうきしながら特集されたページを開く。
ファッション誌を買うようになったクセに、私が一向にオシャレに目覚めないのはアイドル氏の特集ページに注目して、他のページをおざなりにしているからだろう。
アイドル氏は今回も色々な表情を魅せてくる。この表情/アングル素敵だなぁとか、この衣装似合っているなぁとふがふが読み進める。
と、特集ページの最後に掲載されているインタビュー記事を読み始め、すぐに読む手を止めた。
テーマである「何かを新しく始めること、続けることの大切さ」を話すアイドル氏だが、「飽きてしまったこともある」という。
アイドル氏 「本を読んでいる途中、急に違う本が気になって読み始めてしまう」
さらにアイドル氏「読みかけの小説が何冊もあるのに本屋でまた新しい小説を買ってしまう」
め、めっちゃ分かる…!!一緒じゃん!!
スタイル抜群、顔もいい、歌って踊れる、服装のセンスも良い、そんなアイドル氏との共通点、そこでいいの?って感じだけれど、「分かる〜!」と思えるのが、すごく嬉しい。
そう、私は相変わらず「本を読もう!」と本棚から本を取り出すまではいいものの、すぐに「今じゃなくて良いか」と本棚に戻して、その間に本屋で「面白そう!/読み返したいな」と新しい本を買うを繰り返している。
過去に本棚にある積まれたままの本をいくつか書き出していたが、これから一年が過ぎ、過半数が読めていません。ふふふ。
そんな状態だが、最近読み終えた本や挑戦したい本がある。
・杏のふむふむ(杏/ちくま文庫)
モデルや女優として活躍する杏さんの初のエッセイ本だ。彼女がこれまでに出会った人たちとのお話がたくさん盛り込まれていて、どれも面白く読めた。私も何度も「ふむふむ」となりながら読んだ。どれくらい面白かったかって、スマホ中毒の私が、スマホも触らずページを捲って半日で読み切ったくらいです。(よっぽどだって察してほしい)
杏さんは(自称)歴史好きの私からしたら「歴女」の大先輩だ。同じ幕末史からスタートされていることに嬉しさを感じたが、幕末史だけじゃなくて、色んな時代や人物を網羅されているところがもう尊敬。昨年から始められたYoutubeも面白くて、何度も見返すくらい。一人の女性として尊敬する一人である。
エッセイ集は第二弾もあるようなので、本屋で見つけ次第手に取るんだろうなぁ。
大好きなエッセイの一つ。学生時代に手をとってから定期的に読み返して、先月も読み返した。三浦しをんさんの小説ももちろん面白くて好きなんだけど、日常の中のアレコレを面白く描くエッセイも大好き。
しをんさん!本作の中に収められている「物陰カフェ」の実現はまだでしょうか…?
以上最近読んだ作品2つでした。エッセイって手軽に読めるから、ついつい優先度高めで読んでしまう。
ちなみに次に読む作品はすでに決まっている。読むというより挑戦したい作品だ。
昔NHKで放送されていたドラマは家族みんなで見た思い出がある。真之を演じた元木雅弘さんがとにかくかっこよくて、母と二人でキャーキャーしていた。
原作は実家の父の本棚にあったので、ドラマの放送前後で一度手を伸ばした。伸ばしたのだが途中で断念した。なぜか、私はカタカナが覚えられないからだ。身近でないカタカナ五文字以上の単語や人名は、多分脳が受け入れることを拒否しているんだろう。物語途中から多く登場するロシア人ズの名前がどうしても覚えられず(あと外交云々が本気で分からなかった)、断念した記憶がある。あの時代のロシア人の名前でパッと出てくるのが「ニコライ2世」と「ラスプーチン」だけの女ですこんにちは。
しかしながらすぐに影響を受ける女なので、ミュージアムに一度訪れただけで、これはきちんと原作を読まねばならぬ…!という気持ちでいっぱいになった。って言いながら、一巻の冒頭のあたりで別の本(「杏のふむふむ」です)に浮気してるんですけどね♡
だが「坂の上の雲」はもちろん、「竜馬がゆく」「翔ぶが如く」(これは途中で断念したままだ)といった長編も、幕末以前の時代を扱った作品も読んだことがない。ぶっちゃけ「峠」が好き!=司馬遼太郎が好き!を押し付けている節がある。
朝晩が冷え込んできて、いよいよ夏が終わって秋がやってきたんだなあと感じるようになった。
読書の秋、と言えるようにスマホではなく本を読む生活を心がけたいと思ったのであった。
ほら、アイドル氏も「続けることが大切」って言ってるから!!ね!!
そうそう、彼がこれまでも含めて何を読んでいるのかがすごく気になるので、どこかの出版社、アイドル氏×小説をテーマに特集組んでいただけませんか。彼が挙げた作品なら、普段読まないジャンルでもきっと読む自信があるから! どんどんちょろいオタクになっている自覚がある、そんな秋。