ひょっとしたら、ひょっとする

にわかおたくの戯言です

リハビリしよう、そうしよう

 絶賛本が読めないでいる。

 誇張ではなく本当に春先から今の今にかけて、まともに本が読めない時期が続いているのだ。

 何回か「本腰入れて読むぞ!」と自宅にある本を適当に取ってはみるものの、どれも完走出来たためしがない。途中で諦めてしまうのだ。何故か。

 多分、脳が文字を認識することを拒否しているんだと思う。ゆっくり丁寧に読んでいるはずなのに、前のページの内容がすっかり抜けているのだ。そんなもんだから、また戻って読んで、を繰り返す。んで、ギブアップ。

 何も難しい専門書を読んでいるわけでもないし、全く興味がない話を読んでいるわけでもない。読もうとしている本は、自分が興味のあるジャンルのものばかりだ。

 

drdrygc1930.hatenablog.com

 

 ちょうど一年前、「推しも読書してるから、私も読書する!」と投稿していた。その時はちゃんと通勤鞄に文庫本が必ず入っていて、朝晩の通勤時間やお昼休憩のタイミングなんかは毎日読んでいたんだ。休みの日だって、ふがふがと読み進めていたんだ。本当だ、信じてくれ。

 その当時、かなりゆっくりのペースではあるが読み進めていた『翔ぶが如く』(司馬遼太郎/文春文庫)は、現在八巻あたりで止まったままだ。あんなに西南戦争に熱を上げていたのに…。九州地方の土地勘がないから、ネットで地図を検索して、位置を確認しながら読むという力の入れようだったのに…。神風連の乱でのキーワード「宇気比」は、そのワードが出るたびに「宇気比だ!宇気比だ!!」とテンションがあがっていたのに…!

 『翔ぶが如く』にいたっては、読まなくなってから時間が経ちすぎて、内容がすっかり抜け落ちてしまっているので、また読めるようになったら一巻から読むことになるんだろう、ということと、そうなったらきっと川路(※1)がパリで脱○するところをまたおさらいするんだろうな、なんてことを考えてる。

(※1 川路…日本警察の父こと、川路利良のこと。『翔ぶが如くにおいて、大久保利通と並ぶ私の推し)

 

 いや、原因は鬱々としたメンタルからくるもんだって分かってる。この数ヶ月のワタクシ、びっくりするくらい廃人と化してるんですよ。わはは。

 そういう時こそ気分転換に読書すりゃいいのに、ページをめくる気力さえ起きなくて、だらだら横になりながらYouTubeを垂れ流している。(ただ二、三十分の動画でさえ途中で寝落ちてるんだから、本当に何をしてるんだって話なんだけども)

 

 これはいけない、リハビリする必要があると思って、久々に本を買った。

 「HHhH プラハ、1942年」(ローラン・ビネ著、高橋啓訳/創元文芸文庫)だ。

 第二次世界大戦下のドイツで、辣腕を振るいに振るいまくったナチス・ドイツの高官、ラインハルト・ハイドリヒの人生と、そのハイドリヒの暗殺計画『類人猿(エンスラポイド)作戦』について、その後のナチスによるチェコ人への報復を描いた作品である。

 カタカナ五文字以上の単語を覚えられない私だが、何故か強烈にナチス・ドイツという集団に興味を惹かれて早数年。(決して彼らの思想や彼らが行った残虐行為には全く賛同はできないが)気持ちが落ちると必ずといっていいほど、こちらの方面に好奇心の矢印を向けている。といっても、ナチスを扱った映画を見たり、ウィキペディアを読んだり(?)、ゆっくり実況を聞き流すという、浅瀬でちゃぷちゃぷしてはきゃっきゃするレベルだが。

 どうして興味を抱いているのかは、未だに自分の中でもしっくりとした理由を確立できていない。多分最初は軍服がかっこいいとかそんなもんだったはずだ。あと、多感な時期にルーデル閣下(※2)のチートっぷりを知ったからとか。

(※2ルーデル閣下…ドイツ空軍の軍人、ハンス=ウルリッヒ・ルーデルのこと)

 購入した『HHhH』は口コミを読む限り、ある程度の時代背景や、ナチスや関連人物に関しての知識があることを求められる、らしい。浅瀬できゃっきゃレベルでも大丈夫ですかね…。

 知識ほぼゼロな状況で挑むことに対して戦々恐々としているが、俄然興味はあるので、なんとか読書をするきっかけとなってくれることを願う。